妊娠の仕組み(ホルモン)
●まずは月経周期と妊娠の仕組みを理解しよう
間脳の視床下部、下垂体前葉、卵巣
および子宮から分泌される様々な
ホルモンによって制御させます。
また、基礎体温の低温期・高温期も
ホルモンの影響で起こります。
FSH:卵胞刺激ホルモン
卵巣に働き、原始卵胞へ育てていきます。このホルモンが少ないと卵巣がうまく働かず、生理が来なくなることも。
LH:黄体化ホルモン
排卵直前にふだんの数倍量も分泌され、成熟卵胞から卵を排卵させます。排卵後は残った卵胞を黄体に変えていきます。
E2(エストロゲン):卵胞ホルモン
卵胞の成熟とともに分泌され、子宮内膜を厚くし、頚管粘膜(おりもの)を増やします。
P4(プロゲステロン):黄体ホルモン
体温を上昇させ、E2によって厚くなった子宮内膜をさらに着床しやすい状態にします。妊娠すれば分泌され続け、妊娠を維持します。
妊娠の仕組み(子宮・卵巣)
卵巣で卵子が成熟し、排卵される
月経が始まると、卵胞が成長します。
卵子が成熟しているかどうか、排卵をしているかどうかを調べるために病院では、基礎体温・超音波検査・ホルモン検査などが行われます。
卵胞から排出された卵子が、卵管采にキャッチされる
この機能を「ピックアップ機能」といいます。
精子が膣内から、子宮内、卵管へと上昇する
精子がきちんと上昇しているか調べるために、
病院ではヒューナーテストが行われます。
卵管を通った精子は卵管采に到達する
卵管采までたどり着いた精子は、卵管の壁に
頭を突っ込み、排卵を待ちます。
精子と卵子が受精する
精子がきちんと機能しているかどうか調べるのは、病院では精液検査や精巣検査が行われます。
受精卵が卵管内を分割しながら、子宮まで運ばれる
卵管がきちんと機能しているかどうか調べるのは、病院では子宮卵管造影・クラミジア検査が行われます。
子宮内に着床する
子宮の異常を調べるのは、病院では超音波検査などが行われます。
着床した胚が順調に発育し、妊娠が成立する
妊娠の確率
妊娠の確率は、異常のない男性と女性がピッタリの
タイミングで夫婦生活をしたときに妊娠する確率は
約30%といわれています。
月経周期のうち妊娠可能な期間はかなり短く、
1ヶ月の妊娠の確率は約30%です。
以上から、正常なカップルが妊娠を希望しても、
1年目で20%、2年目たっても10%は妊娠しないと
推定されています。
また、世界中で2~10%のカップルは子どもを
授かることができず、さらに10~25%は
続発性不妊のため2人目以降の子どもを授かることが
できない状況にあります。